益田鈍翁(ますだ どんおう)

ますだ どんおう 益田孝 ますだ たかし 1848-1938 明治-昭和時代前期の実業家・茶人。
嘉永元年10月17日佐渡の幕臣の家に生まれる。
文久3年幕府の遣欧使節に随行,維新後横浜で貿易商をいとなむ。
明治9年三井物産社長に就任。
22年三池炭鉱の払い下げをうけ三井鉱山を設立。
のち三井家同族会管理部の専務理事,三井合名の顧問となり,三井財閥の発展につくした。
一方,不白流川上宗順に就いて茶道を学び,大師会・光悦会などの大茶会を催すなど茶道復興に大きく寄与した。
茶道具をはじめ,仏教美術・古筆などの蒐集や,小田原隠棲後の懐石研究でも知られ,数奇者として名高い。
昭和13年12月28日死去。91歳。号は鈍翁・観涛・雲外・宗利。