駒沢利斎(こまざわ りさい)

初代宗源が延宝年間に指物業を始めたのが最初とされる。
千家に関わったのは2代宗慶からで、千宗旦の注文により指物を製作したと言われる。
4代利斎は表千家六世・覚々斎から茶方指物師として指名され「利斎」の名を与えられた。
これ以後「利斎」を名乗るようになる。
江戸時代後期に活躍した7代利斎は指物だけではなく塗師としても一流の腕を持ち、
8代黒田正玄や11代飛来一閑らと合作を作るなど製作を行い「駒沢家中興の祖」といわれる。
その後は大成する前に早世する当主が相次ぐ。
13代利斎は70歳まで生きたものの、息子が早世する。
13代の死後、妻の浪江は娘・千代子を後継者とするべく14代・利斎となるが、千代子も1961年(昭和36年)に早世、
14代も昭和52年に死去、以後現在に至るまで名跡は空席となっている。
初代 宗源(生没年未詳)
二代 宗慶(1628年(寛永5年) – 1693年(元禄6年)9月)
三代 長慶(? – 1686年(貞享3年)12月)
四代 利斎(1673年(延宝元年) – 1746年(延享3年)7月)
五代 利斎(1707年(宝永4年) – 1764年(宝暦14年)2月)
六代 利斎(1739年(元文4年) – 1803年(享和3年)1月)
七代 利斎(1770年(明和7年) – 1855年(安政2年)5月)
八代 利斎(1796年(寛政8年) – 1846年(弘化3年)9月)
九代 利斎(1817年(文化14年) – 1862年(文久2年)12月)
十代 利斎(1841年(天保12年) – 1866年(慶応2年))
十一代 利斎(1850年(嘉永3年) – 1902年(明治35年)6月)
十二代 利斎(1876年(明治9年) – 1896年(明治29年))
十三代 利斎(1883年(明治16年) – 1952年(昭和27年)8月)
十四代 尼利斎(1908年(明治41年) – 1977年(昭和52年)6月)