能面のぎゃらりー

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——————–私の能面打ちの道具———————————————————————————————–

能面打ちには各種彫刻刀、鋸、木槌、鑿をつかいます。一般的な能面の材料は樹齢200年以上の木曽檜で、角材から彫り出します。彫り出すには能面の紙型を使い、それに合わせて鑿や彫刻刀で彫ります。彫り上がった能面の彩色は日本画の絵の具で行います。彩色はまず胡粉を膠(にかわ)で溶いて十数回塗り重ね下塗りをします。その次は上塗りですが、日本画の絵の具でベースとなる色を塗り、それから微妙な彩色をし、ヤシャブシを煮出した液体などで古色を付けてていきます。1面作るのにのんびり作って大体1カ月程度かかります。能面打ちを始めるのはちょっと敷居が高そうですが、必要最小限の道具さえ揃えば誰にでも出来る趣味です。

能面打ち道具1 能面打ち道具2 能面打ち道具3 能面打ち道具4 能面打ち道具5

——————–孫次郎(まごじろう)——————————————————————————————–

 江戸時代 重要美術品(春鼎 写し)

ヲモカゲの名で知られる孫次郎を映した可能性がある江戸時代の面である。「ヲモカゲ」の名で呼ばれる「孫次郎」は金剛右京大夫が亡き妻の面影を写したとの伝承からきており、小面より少し年かさの女性を表した面である。

孫次郎1 孫次郎2 孫次郎3 孫次郎4

——————–景清(かげきよ)————————————————————————————————-

 伝 出目満照 作 室町時代(春鼎 写し)

源頼朝を討とうとして果たせず、捕らわれの身となった平景清は、平氏滅亡後日向国に流され、盲目の乞食同然の生涯をおくった。その晩年の姿を表すこの面は『景清』のみに使用される。

景清1 景清2 景清3 景清4 景清5

——————–顰(しかみ)——————————————————————————————————

 伝 赤鶴 作 室町時代(春鼎 写し)

「しかむ」は顔の皮を縮めて皺をよせる意味であるが、極度の怒りで猛悪な相となった鬼の面が「顰」である。古くは獅噛とも書かれており、仏像の武装天部形像などの帯留めや肩口に見られる物を噛んだ状態の獣面の「獅噛」に起源とする。『羅生門』『紅葉狩』『大江山』『土蜘蛛』などの鬼神の面として用いられる。

顰1 顰2 顰3 顰4 顰5

——————–平太(へいた)—————————————————————————————————-

平太は修羅物のたとえば『八島』の源義経、『田村』の坂上田村麻呂などの武将の亡霊に使われる。

平太1 平太2 平太3 平太4 平太5

——————–小尉(こじょう)————————————————————————————————-

伝 小牛 作 室町時代(春鼎 写し

小尉は小牛清光の創作した面とされ、尉のなかで最も品格が高いとされており、『高砂』『弓八幡』などに使われる。

小尉1 小尉2 小尉3 小尉4 小尉5 小尉6

——————–小面(こおもて)————————————————————————————————–

伝 龍右衛門 作 室町時代(春鼎 写し

能の面には若い女から老女まで年齢の違う何種類かの面があるが、最も若い女性の面がこの小面である。小面の「小」には年若いというだけでなく可憐なあるいは美しいという意味も含まれており、平安時代の貴夫人や天女を表す『松風』『井筒』『羽衣』に用いられる。能の愛好者であった豊臣秀吉が「雪月花」と銘をつけた龍右衛門作の三面の小面のうちのひとつで、金剛大夫に贈られた「花」に相当することから「花の小面」と呼ばれている。なお、「月」は徳川家康に贈られたが焼失し、「雪」は金春大夫に渡ったとされるが、現在京都の金剛宗家に伝えられている小面がそれに当たるとされている。なお、三井文庫の文化十年書上(金剛流重代本面譜)には「雪は火災にかかり、月は行方衛不明、金剛家花のみ存す」と書かれている。

小面1 小面2 小面3 小面4 小面5 小面6

——————–慈童(じどう)—————————————————————————————————-

 

 

慈童1 慈童2 慈童3 慈童4

——————–十寸髪(ますかみ)———————————————————————————————-

年齢的には増女や曲見と同じ中年の女性であろう。ただし、この面は神がかった女性、ときにはヒステリックに狂う女性を表しており、『三輪』の三輪明神のほか『蝉丸』『玉鬘』などに用いられる。

増髪1 増髪2 増髪3 増髪4 増髪6

——————–童子(どうじ)—————————————————————————————————-

童子は少年の面ではあるが、中国の神仙譚である『枕慈童』に用いられるように、永遠の生命を象徴する神性を帯びた面として使われる。また、『岩船』や『田村』『大江山』などでは、のちに神霊となって出現する予感を漂わせる童子として用いられ、神の化現としての性格が濃厚である。

童子1 童子2 童子3 童子4 童子5

——————–橋姫(はしひめ)————————————————————————————————-

 

橋姫1 橋姫2 橋姫3 橋姫4 橋姫5

——————–野孤(やこ)——————————————————————————————————

 

 

野孤1 野孤2 野孤3 野孤4 野孤5

——————–喝食(かつしき)————————————————————————————————-

(春鼎 写し)

喝食は寺の僧堂で食事をする衆僧に次第を教える役のことであったが、給仕などその役をした有髪の童子をいうようになり、そこから寺に仕える小童を指すようになった。能楽としては『自然居士』『東岸居士』『花月』に用いられる。喝食は大喝食、中喝食、小喝食に分けられ、前髪の形が少しずつ異なる。

喝食1 喝食2 喝食3

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